みなさんこんにちは。今回は放血用ナイフについてのレビュー記事です。というのも、だいぶ前になりますが「狩猟用ナイフを考える。現在使用している刃物類と新たに購入したナイフ」という記事で、安くて止め刺し(放血)に向いたナイフの選考と購入を行いました。そのナイフのレビューということになりますね。
購入したナイフ
前回の記事で最終的に購入したのはAPECTYのシースナイフ。値段は約2000円とリーズナブルです。
https://amzn.to/3DnpqEe←2024年現在のお値段は1,875円

このナイフの選定基準は、「丈夫で刃渡りが長くて安い事」だったような気がします。僕は普段、心臓の上の血管を切って血の出口を作ります。そういった場合、あまりに小さすぎるナイフだと血管まで届かないんですよね。体重60kg以下の小さなシカならいいですが、100kgを超えた首の太いオスジカとかはもう本当に届きません。そして結構ゴリゴリ使うので、安くて丈夫なものが望ましかったわけです。

実際に使ってみてどうか
実際使ってみての感想ですが、普通に第一線で活躍してくれています。このナイフで10頭以上放血を行いましたが、すべて蛇口を開いたようにジャージャーと血を出すことが出来ました。汚い表現かもしれませんが、自家消費するにしても、食肉処理施設に搬入するにしても血抜きの良し悪しが消費者の感想を大きく左右するので、勢いよく放血できるというのはとても良いことなのです。
気になる点
気になる点といいますか、「まぁそうだよね」と感じた点を忖度なしで紹介すると、まず品物自体はとても”チープ”です。決して悪口ではありません。実際安いので。とくにシースはプラスチック製でカタカタうるさいですし、重量感もまったくないので刃物を扱っている実感がわきにくいです。
あとは、これも当たり前なのですが、取り回しが悪いです。全長が長いので当たり前ですね。皮を剥ぐとかかかとの骨を外すとか、そういったことに使うのは全然問題ないですが、細かな作業や綺麗さが求められる作業には向いていません。
あとはそうですね、「腰に一本これを挿そう」という気持ちにはなりません。残念ですが…。なんていうんでしょうか、重量感が足りないんですよね。個人的な意見ですが、腰に挿すのはある程度重たいナイフの方が良いと思っています。というのも、重たいナイフであれば常に腰のどの位置にあるかを感じることが出来ますし、どこかに置き忘れても違和感に気付きます。これが軽いナイフだと、腰のまわりをあっちに行ったりこっちに行ったり、目で確認するまでどの位置にあるかわからないなんてこともあるので、咄嗟の対応に遅れが生じたりしますよね。
まとめ
気になる点が一番文字数多くなってしまいました…。でも総評すると良いナイフですよ!放血用としてみれば!
値段も安くて、見た目も良くて、真っ黒なので汚れも目立ちませんし、砥げば切れます。隙間もほとんどないので、シカの毛や脂が挟まって取れないなんてこともありません。今シーズンの出猟時は必ず持って行っていたので、持ち歩いた回数はそれなりに多いと思います。ただ、先ほど申し上げた通り腰に挿す気にはどうしてもならなくて、ザックの中に入れっぱなしだったりします。最近は春グマの関係で熊スプレーを腰に装備するようになったので、熊スプレーのホルスターに挿してます。これがなかなか具合良くて、やっとポジションを見つけた気がします。

モーラナイフのフルタングモデル「ガーバーグ」
話は変わりますが、諸々の事情があり、腰に一本ナイフを買う事になりまして、モーラナイフのフルタングモデルであるガーバーグを購入しました。
https://amzn.to/3VNXEa9←2024年現在14,300円です

僕は基本的に、ナイフには“それほど”こだわりが無い人間だと思います。実際に安いナイフばかり使っていますし、驚異的な切れ味や唯一無二のカッコよさを求めているわけでもありません。今回の腰用ナイフの購入にあたっても、本当は剣鉈を購入する予定でした。
しかし、ふと目に入ったこのモーラのガーバーグ、何が僕を惹きつけたかといいますと、ダイヤモンドシャープナーが付属しているんですよね。「いやそれだけかいっ!」とツッコミを受けそうですが、面白いなと思ってコレにしました。

実際手に取ってみると、重量感は及第点、切れ味は一回自分で砥いだ方が使い勝手がよさそうです。シースは意外としっかりしていて、ダイヤモンドシャープナーやファイヤースターターも結構がっちり固定されています。モーラのナイフはAmazon等で圧倒的な高評価を得ていますが、実際に使ったことはありませんでした。大衆に支持を得ているナイフ、使うのが楽しみですね。

またレビューできるようなポイントがあれば、後日記事にしたいと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました。
後日談(2024年12月)
あれから2年が経過して、このナイフはどうなったかというと...。無くしてしまいました。鹿の血抜きをするときって、結構余裕がないといいますか、血抜きしたら次はシカを引っ張らなくてはならないので、手をフリーにするためにそのへんの地面にペッと刺してしまうんですよね。それから、一生懸命シカを引っ張って、車に積んで、もうその時点でヒィヒィ言っているので、ナイフの存在を忘れて走り出してしまうことが多々あります。その結果、見つからなくなってしまうと...。真っ黒なナイフなので、地面との親和性が良すぎました。
その代わりといってはなんですが、モーラのガーバーグに関してはかなり使っています。めちゃくちゃ雑に使い倒してます。抜群の信頼感があります。このあたりはまた後日。
コチラの記事で、カーバーグについて軽く触れています→「モーラナイフの1万円越えモデル「Carbarg」のレビュー。サバイバルキット付き。」