今回は初猟での反省点の一つ、「エアライフルの取り回しが悪い」を改善するため、「負環+スリング」を取り付けました。また、負環を自作したのでその方法と材料費について紹介したいと思います。
→初猟の反省に関してはコチラ
目次
スリングを付けたいのに負環がない
皆さんがお持ちのエアライフルにはスリングを付けることが出来ますか?
僕のエアアームスs410は標準ではスリングが付けられません。なぜならスリングを通すための金具である「負環」がないからです。スリングは銃の持ち運びが楽になるだけでなく、銃を委託するものがない状況でスリングを腕に巻き付けて照準を安定させるという使い方もあります。しかし、カタログを見ても標準でスリングが取り付けられそうなエアライフルはパッと見ありません。
銃の下部にピカティニレールが付いているものなら取り付けられそうですが、エアライフルにスリング装着構造が標準装備されていないのは何か理由があるのでしょうか?知っている方いたらぜひ教えてください。
正規品の負環も販売しているけれど...
さてこの負環ですが、装薬銃用のものは多数流通しており、エアライフルが木製のストックであれば銃床付近に1つねじ込むことができます。しかし、銃口側にはなかなかねじ込む勇気が出ません。僕のエアアームスの場合ストックの先には気圧計が組み込まれていますし、エアシリンダーに干渉しようものなら破裂するかもしれませ。コワイデスヨネー...
さすがに「エアライフルにスリングを取り付けたい!」という要望は全国的にあるのでしょう。「エアライフルにスリングが付けたい!でも負環がつけられない!」という方向けに「空気銃用負環」なるものが販売されています。31~34mmのシリンダー径に付けられるMサイズと、35mm以上のシリンダーに適したLサイズの2パターン用意されており、日本国内で流通しているほとんどのエアライフルに装着可能です。さて、気になるお値段ですが…
Mサイズ9500円(税別) Lサイズ14000円(税別)
いや高くもないけど安くもない。負環買ってスリング買ったら1万数千円。さらに銃床に穴が開くというオプション付き。これは自作した方が安く済むのではないか?と思い、安くエアライフルにスリングが取り付けられないか計画を練り始めたわけです。上記の空気銃用負環はこちらで販売しています。
いざ製作!試行錯誤の賜物...
なんらかの不具合で負環が壊れ、銃が落下する。なんてことは絶対に避けなければなりません。自分の大切な銃を預けるわけですから、簡単に壊れてしまっても困ります。材料選びにはだいぶ気を使いましたが、最終的に満足のいくものが完成しました。
先台?銃口側の負環製作
まず、銃口付近(散弾銃で言う先台付近)の負環を製作していきます。固定する部分はシリンダー単体です。銃身とシリンダーを一緒にベルト等で絞めてしまえば簡単にスリングを取り付けられるかもしれませんが、シュラウドや銃身に干渉し精度に影響するおそれがあります。
シリンダーに負環の代わりとなる部品を固定していくわけですが、僕のs410は銃身とシリンダーの間にほとんど隙間がなく、この隙間の無さが材料選びの難易度を上げています。隙間があれば下記の画像のような理想的なクランプの選択肢が広がるのですが、s410は構造上「カニばさみ式」のクランプでなくてはなりません。
クランプではなく、水道にホースを繋いだりダクトを接続したりする際に用いる「ホースバンド」であればシュラウドとシリンダーの間を通せるかなと思ったのですが、通りませんでした。
なかなか理想のクランプと出会えずと悩んでいた時、だらだら眺めていたショッピングサイトでよさげなものを見つけました。自転車のハンドル部分にカメラやスマホを固定するマウントです。しかも値段858円!形状も悪くなく一手間加えれば十分使えそうだったので即購入しました。
※リンクの商品は画像と同一商品ではありませんが、構造が似ているので作れるのではないかと思います
いやはや、世の中甘くないですね。送料1088円の代金合計2046円トホホ...。これから自作してみようと考えている人は自転車屋等で見かけたら買っておいた方がいいかもしれません。
さて、このマウントですが届いてすぐ使えるわけではありません。まずホルダーとそれを止めているワッシャー、スプリング、ボルトを外していきます。このボルトがM4という規格になるのですが、ホームセンター等で同じくM4の「アイボルト」とM4のナットを一つ購入します。購入したアイボルトを、ホルダーが固定されていた穴にねじ込み裏側からナットで固定します。
※ナットはそのままだと入らないのでナットを火にかけアツアツにしてからむりやりはめ込みます。
最後に、自転車のハンドルにつけるのと同じ要領でシリンダーに固定していきますが、固定部分にゴム板を挟み結束バンドを一本通しておきます。しっかりと絞め、ノブを倒してノブを結束バンドで開かないように止めれば完成です。
ストック側の負環製作
続いて、ストック側の負環を製作します。といっても、構造は至ってシンプル。セカ〇ドストリートで購入した女性ものの皮ベルトに、ホームセンターで売っている「Dリング」を通すだけです。今回はサイズ3のDリングを使用しましたが、サイズ4のDリングも次の工程で使用しました。
スリングの取り付け
最後にスリングの取り付けです。今回僕はAmazonで1499円の刈り払い機用の肩掛けベルトを使用しましたが、スリング単体であれば実銃用でも数千円で購入できます。この刈り払い機用ベルトは両端にスナップが付いており、あとはアイボルトとDリングにパチッと止めるだけです。しかし、長さがどうにもしっくりこないため、余ったサイズ4のDリングを使ってベルトを調整しました。
このままだと赤丸の部分がペラペラして鬱陶しいので、針と糸で縫ってしまいました。安いベルトなので縫うのも全く抵抗ありません。
※刈払い機用ベルトではなく、しっかりとしたスリングを購入することをオススメします。スナップが勝手に外れエアライフルを地面に落とし銃身が曲がる事件がありました。10月20日更新
完成したのがコチラ!
材料費はいくら?
各種材料費と総額を記していきます。
- 自転車用マウント 858円
- IB-M4アイボルト 422円
- M4ナット 40円
- ゴム板 138円
- 女性用革ベルト 330円
- Dリング×2 232円
- 刈り払い機用ベルト 1,499円
- 送料 1,088円
合計4,607円
自転車用マウントの送料1088円が痛すぎますね。しかし負環スリング含めて一式でこの値段であればだいぶ安いのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ひとまず僕は今シーズンはこれで出猟しようかと思います。また使っていく中で改善点や不満が見つかるかもしれませんのでその都度記事を更新していきたいと思います。
銃を預ける負環とスリングですから自分の納得のいくモノを使うのが一番です。今のところこの自作の負環とスリングに満足しています。参考にされる方はくれぐれも自己責任でお願いします。