久々のブログ更新になってしまいました。今回のテーマは救急セットもといファーストエイドキットです。僕の猟のスタイルは、山を3~4時間かけて歩く忍び猟スタイル。極力荷物は少なく、そして小さくしたいです。そうなってくると、ファーストエイドキットに限らずありとあらゆるものを「取捨選択」する必要がでてきます。取捨選択を繰り返し、試行錯誤を繰り返し、己にとってファーストエイドキットとは。ただそれだけを突き詰めていきます(大げさ)。そして、遂に理想のファーストエイドキットが完成したので、僕が厳選したファーストエイドキットの内容を紹介していきたいと思います(大げさ)。
目次
ぼくのかんがえらさいきょうのFirst aid kit
あくまでファーストエイド。想定されるケガは捻挫・骨折・切り傷・刺し傷あたりの軽いケガです。山では雪崩・滑落・遭難・誤射等のアクシデントも考えられますが、流石にそこまでは想定していません。
一応「骨折によりその場から動けない」「誰かが助けにくるまで一晩か二晩乗り越えなきゃいけない」というケースも想定していますが、今時期の夜中の気温はマイナス20℃。腕が使えなければ乗り越えられないような気がします。
ポイズンリムーバー&チックピッカー
まずはコチラ。定番のポイズンリムーバーとダニ抜きピンセット(チックピッカー)ですね。実はこの子たちは古株で、3年か2年の付き合いになります。冬場は基本必要ありませんが。
古株とか言っておきながら実はつい最近までポイズンリムーバーを使ったことが無かったんですよ。でも去年の9月くらいですかね。人生で初めて4cmくらいのスズメバチに刺されました。もうテンパってテンパって、右手に激痛が走ったと思ったらスズメバチがくっついてるじゃないですか。おまけに髪の毛とかにもハチがついてるわけですよ。もう全力ダッシュですね。頭をぶんぶん振り回しながら100mほど走ります。巣からそれだけ離れれば、ハチも振り切れるんですけど問題は右手ですよ。この時ほど「ポイズンリムーバーを持っていてよかったなぁ」と感じたことはありません。まぁただ、ポイズンリムーバー使ったことなかったので、ずっと注射するみたいに押し込んでいました。吸わなきゃ意味ないのに。
その後、誤りに気づきしっかりと毒を吸い出したおかげで、少しの腫れと2日間くらいの痛みで済みました。またハチの抗体検査を受けねばなりませんね。
消毒液
続いて定番の消毒液。最初は、消毒液替わりにスピリタスとかアルコール度数の高いお酒を持って行って、それでケガをしたら患部周辺を消毒して、もし遭難した時は酒でしばれた身体を温めて…なんて考えていましたが、やめましたね。
テーピング&三角巾&包帯
このあたりも定番ですよね。僕が思うに、山で一番起こりえるケガは捻挫です。斜面が多いですし、重たい荷物に対して足場が不安定なので、どうしても足回りのリスクが上がってしまいます。なので、テーピングは割と必須なんじゃないかと思っています。
あとは、指や腕の骨折も可能性としては高そうです。骨折なんて小学生以来していませんが、とりあえず腕を骨折した時のために三角巾を入れておきました。包帯はないよりはあったほうがいいかなといった感じです。小さくて軽いですし。
エマージェンシーシート
今回のファーストエイドキットの目玉はなんといってもエマージェンシーシートです。別に珍しいものでもなんでもないのですが、こいつが命を繋いでくれそう…な気がします。このエマージェンシーシートは表がゴールド、裏がシルバーになっています。シルバーは熱を反射するので寒い時は裏がシルバー、熱い時は表をシルバーにすると良いそうです。
まぁ夏場に使う機会は少なそうですが、冬はあって安心ですよね。山で遭難したりケガで動けない時は内側がシルバー、表がゴールドになるわけです。真っ白な雪山に金ピカゴールドが輝いていれば、早く見つけてもらえそうな気がしませんか?
笛
あとは笛を買いました。人の声の届く範囲はたかが知れてますし、声を出すのにも体力を使います。とくにこだわって選んだ商品ではありませんが、頑丈そうです。
ダクトテープ
出ました!万能ダクトテープ!!もう日常生活ありとあらゆるところでお世話になっています。パックリ割れた切り傷に絆創膏として貼ってもよし、骨折した箇所と添え木をガチガチに固めてもよし、もちろん、レインパンツと長靴の境目に巻いて簡易胴長にしても良しですよ。
ただ、このダクトテープ。端っこがめちゃくちゃ鋭いです。画像のものは50cmずつ切って畳んであるのですが、雑に扱ったがためにテープの端で指を切ってしまいました。
解熱鎮痛剤
僕は頭痛持ちで、低気圧や強い緊張状態になるとすぐに頭が痛くなってしまいます。なので頭痛薬なしでは生きていけません。もう2錠じゃ効かないので4錠飲んだりするほどです。完全に乱用者ですね。
基本的に、同じ薬を飲み続けるということはなく、イブやロキソニン、バファリンあたりを回しています。最近セデスを試しましたが、あれは優しすぎますね。ロキソニンがジャイアンだとするとセデスはのび太です。
羊羹
別に僕、羊羹が心の底から好きってわけじゃないんですよ。でも、本当に困ったときに頼りになるのはやっぱりそういうヤツですよね。憎めないというか、普段から好意を寄せることはないですけど、ここぞというときは助けてくれる。ジャイアンですよジャイアン。
一目でファーストエイドキットとわかるようにしよう!
応急救護の基礎として、ファーストエイドキットは「誰が見ても一目でわかる」必要があります。自分が意識を失ったとしても、誰かがキットに気付いて処置を行えるようにするためですね。
今回用意したモノたちは、こちらのファスナー付きポーチにまとめて入れます。このポーチは、だいぶ前の「単独忍び猟用装備を一新した話。初めてのMOLLEシステム」の時に購入したポーチで、もともとファーストエイドポーチとして購入していました。このポーチの特徴はベルクロのメスがついていること!あのビリビリてついたりはがしたりするアレのファサファサ側のことです。
そしてベルクロ(オス)付き十字ワッペン!!これは買って正解でしたね。サイズ的にも悪くないですしバリエーションも豊富です。ただ僕が調べた限りでは、白地に赤十字のマークはアウトです。白地に赤の赤十字は法律で定められた組織しか使うことが許されず、一般の病院や医薬品ですら使うことは許されません。って日本赤十字社が言ってました。僕は正直、個人単位が猟場で使うくらいなら問題ないかなとか思ったりしますが、守れるルールなら守っておくほうが無難ですよね。
まとめ
とまあ、こんな具合でファーストエイドキット(ポーチ)の完成です。使わないに越したことはありませんが山に入るのは自己責任。自己責任ということは、誰にも迷惑をかけるなという意味です。いや、違うかもしれません。とにかく、家に帰るまでが遠足なわけですから、必要最低限の備えはしておくべきですよね。欲を言えば、衛星通信でメッセージが送れるガーミンのカッチョイイガジェットとか、ビーコンとか欲しいですけど、なかなか手が届きません。
山に入る前は誰かに一声かけて「どこに行って何時に戻る」と伝え、山をおりてきたら報告する。まずはこれを徹底することが重要ですね。どうかこのままエマージェンシーシートが使われることがないと良いのですが…。