今回は、意外と知られていない、アライグマの美味しさをお伝えしたいと思います。よくアライグマの肉は地鶏と牛肉の中間と言われますが、若い個体はほとんど鶏肉のような感じです。成体になると筋肉質になり、ターキーに似たような食感になります。
材料
アライグマのお肉
アライグマのお肉はどの部位でもかまいませんが、そもそも四肢以外にほとんど食べる部位がありません。大きな個体であればネックやロース、横隔膜も選択肢に入るかもしれません。今回は今年春に産まれたと思われる若い個体の四肢を利用します。
若い個体は肉がピンク色で、スーパーの鶏肉とほとんど同じような色をしています。脂が旨いので脂は残しておきます。サンショウウオやカエルばかり食べているアライグマの場合は脂を取り除いたほうが、臭みが少ないないかもしれません。
その他材料
・塩コショウ 適量
・しょうゆ 適量
・はちみつ 適量
・おろしにんにく 適量
・オリーブオイル 適量
作り方
1.アライグマ肉に穴をあける&切れ込みをいれる
まず、寄生虫の観点からしっかりと肉に火を通したいのでフォークでブスブス刺していきます。さらに、包丁で細かく切れ込みを入れていきます。しっかりしたオーブンが家にある人は良いのですが、僕の家のオーブンはちょっと頼りないのでこの作業が重要です。
2.調味料をすりこむ
続いて、その他材料で用意した調味料をすりこんでいきます。まず、塩コショウをふり、その後醤油をチョロッとかけ、はちみつを全体に塗りこみます。おろしにんにくも指でぬりぬりしていきます。オリーブオイルは焼く直前に塗るので今は塗らなくても大丈夫です。
3.しばらく放置する
調味料をすりこんだら、そのまま20分ほどおいておきます。
4.オーブンで焼く
20分程置いたら、表面にオリーブオイルを塗り焼いていきます。本来は200℃のオーブンで20分ほど焼くのですが、我が家のオーブンレンジは少し非力なため、魚焼きグリルで焼いていきます。
5.中心部に火が通れば完成
火の通り具合を見ながら焼いていき、しっかりと中まで火が通っているようであれば完成です。この焼き時間に関しては、個体サイズや筋肉量、脂肪の有無により異なるため、各自で火の通り具合を見ながら調整してください。
いざ実食
僕はもう何度もアライグマローストを食べているので、新鮮な感想をお伝え出来ないかもしれませんが、何度見ても美味しそうな食欲をそそる見た目をしています。
それでは、いただきます。
今回のローストの特筆すべき点は、食感でしょうか。ブリンブリンな肉質で、簡単に噛み切ることが出来ます。感覚としては若鶏のもも肉に近いです。脂も肉もジューシーで、非常に食べやすい個体です。もう少し味付けを濃くしてもよかったなと思いましたが、これ一本で全然ご飯が食べられます。
ただ、成獣は結構歯ごたえがあり、夢の国で売っているスモークターキーのような食感です。スモークターキーでひらめきましたが、燻製するのも良いかもしれませんね。今回の柔らかさなら、唐揚げとかにしても美味しそうです。まだ冷凍庫に肉が余っているので、近々アライグマザンギにして食べてみようかと思います。もしかすると味の感想が短すぎるかもしれませんが、皆さん食べてみてのお楽しみということでお願いします。
まとめ
僕がアライグマを食べるようになったのは3年前ですが、その頃はアライグマを食べるネット記事というのは5本もなかったと思います(気のせいかも)。しかし、今はだいぶアライグマ肉の知名度があがり、YouTubeでもアライグマを食している人が居ます。僕の身の回りでも、アライグマを食べる人が4人程居ます。アライグマ肉は美味しいのです。アライグマのほとんどは有害駆除で捕獲されますから、農家や酪農家での捕獲数が大部分を占めます。そういったアライグマは、デントコーン等の濃厚飼料やスイートコーン、果物などを食べて育っているため臭みが少なく非常に食べやすいです。ただ、オスとメスでも違いがあり、オスはアライグマ臭が強いです。皆さんもぜひチャレンジしてみてください。
※ジビエ全般に言える事ですが、寄生虫には十分注意してください。