今回は獲物との距離を計測するのに便利なレーザー距離計「レーザーレンジファインダー」について紹介していきます。
レーザーレンジファインダーとは
レーザーレンジファインダーとは、対象にレーザー光を当て、反射によって距離を計測する光学機器です。むつかしい原理は説明できませんが、対象にレチクルを合わせてボタンを押すと、距離を測定してくれる魔法の装置です。ハンディタイプの物は主にゴルフで利用され、値段により手振れ補正機能が付いたり最大計測距離が伸びたりします。
エアライフルで狩猟を行う場合、距離による弾の落下量は絶対に意識しなくてはなりません。ライフルであれば100m先と150m先の着弾の差は20cm以内に収まりますし、大物猟なので数cmずれたとしても獲物をしとめることができます。しかし、エアライフルはペレットの重量が軽く、弾の速度も遅い(ライフルと比べて)ため、距離によって大きく着弾点が変わります。実際僕のs410も、50m先を狙うのと100m先を狙うのでは40㎝ほど着弾点が変わります。なので、レンジファインダー等の道具を用いて獲物との距離を正確に導き出すことでそれぞれの距離にいる対象に「弾を当てる」ことができるようになります。
※弾道の落下量については詳しく解説されているサイトが多数ありますのでそちらを参考にしてください。
僕が使用しているNikon COOLSHOT 20GII
倍率 | 6倍 |
重量 | 130g |
測定可能距離 | 5-700m |
手振れ補正 | ナシ |
対物レンズ有効径 | 20mm |
実視界 | 6.0° |
ひとみ径 | 3.3mm |
電源 | CR2リチウム電池 |
対物レンズ有効径や実視界までスペックに記載されていますね。これらの項目の見方はこちら「光学機器選びは慎重に?双眼鏡を買い替える話」
製品の特長
このCOOLSHOT 20GIIは、Nikon社のCOOLSHOTシリーズの中で最も安く、シンプルに距離を測定することだけに機能が絞られています。また、「近距離優先アルゴリズム」なるものを搭載しており、ゴルフ場に立っているピンフラッグ等を計測するのに有効だそうです。また、ヤード法とメートル法を切り替え可能で日本人になじみやすいメートル法で距離を示すことが出来るのも特徴です。
実際に使ってみて便利だなと思う機能は「自動電源オフ」でしょうか。僕は獲物との直線距離を知りたいだけなので、高低差測定機能は必要ありませんし、測定は基本2秒以下で行われるため「もっと早く距離を表示してほしい!」ということもありません。自動電源オフ機能があるおかげで、測定がおわったらポケットにしまい、また獲物を見つけたら測定するという使い方が出来ますし、電池もまったく減る気配がありません。
購入価格
僕はAmazonにて中古品を13,000円で購入しました。現在Amazonでは新品で17,000円、Nikonの公式オンラインショップで19.800円(税込)となっています。ショッピングサイトにて「レーザーレンジファインダー」で検索すると安いものは3,000円から20万円を超えるものまでピンキリです。中にはレーザーレンジファインダー兼双眼鏡なんていう男心くすぐるものまでありますが、やはりNikonというブランドの安心感は大きいですね。
実際に測定してみる
では、実際に動物との距離を測定してみましょう。対象が動くのでなかなかうまく撮影できませんでしたが、実際に使っている雰囲気などはわかるかと思います。
第1問です。スマホの画像なので分かりにくいと思いますが、このカラス大体何m離れていると思いますか??
答えは16mです。3回程計測してその平均をとってあげると距離が信用できます。
第2問です。こちらは山で遭遇したエゾシカです。何m離れていると思いますか?
答えは44mです。残念ながらシカはのそのそ斜面を登って行ってしまいました。シカが立っていた場所を測定しています。
第3問です。こちらも山で遭遇したシカですが、何m離れているでしょうか。
答えは57mです。スマホでファインダー越しに撮るとぼやけてしまいますが、実際は結構クリアにくっきりシカの姿をとらえることができます。
この時はエアライフルを担いでいたので撃ちませんでしたが、周辺住宅ヨシ!バックストップヨシ!土地所有者の了承ヨシ!な状況でした。
これは池でカモを測定したときの写真です。カモ単体だとおそらく100m以上離れると測定は厳しいですが、枝等にとまっていればその枝までの距離を測定することでおおよその距離を導き出すことができます。
手振れ補正機能は必要か
結論から申し上げますと、狩猟につかうのであれば「手振れ補正機能」は必要ありません。
レーザーレンジファインダーの価格を左右する要素に手振れ補正機能の有無があります。手振れ補正機能付きのレンジファインダーは基本的に2万を超えてくるのではないでしょうか。しかし、殆どのハンターは銃を委託する癖がついているので、同じようにモノポッドやトライポッド、周辺の木などにレンジファインダーを委託してしまえばいいのです。「俺はいつも委託なんかしねえぞ!」って人は、レーザーレンジファインダーも委託ナシでびっちり的に合わせられると思うので、やはり手振れ補正機能は必要ありませんね。
まとめ
いかがでしょうか。これからエアライフル猟を始めようと思っている方や、現在レーザーレンジファインダーを使っておらず獲物を逃すことが多い人はぜひ購入を検討してみてください。また、レーザー距離計を使わずにスコープのドットレチクルで獲物の大きさから距離を計算する方法もあります。個人的にはドット入りのスコープで計算する姿にしびれるのですが、スコープはレンジファインダー以上に高額な光学機器ですからね...。いつか手に入れたらその方法についても紹介したいと思います。