Hunting ジビエ

目指せオシャンティ晩酌!マガモのスモークと鹿肉ジャーキーで一杯ひっかける話

 今回は、先日獲ったマガモとストックしてあった鹿肉を使って、鴨のスモークと鹿肉ジャーキーを作っていきたいと思います。所要期間は3日です。ついでにチーズも一緒に燻製しちゃたりして、目指せ「オシャンティ晩酌」です。

鹿肉ジャーキーの材料

シカの背ロース

 今回はシカの背ロースを使用します。こだわりがあるわけではありません。モモ肉でも、スネでも良さそうです。すね肉だとガムっぽくなるかも?

解凍したてが切りやすい

その他材料

・醤油 酒みりんの2倍

・酒 みりんと同量

・みりん

・おろしにんにく お好み

・ブラックペッパー お好み

・香辛料 お任せ

 醤油と酒、みりんは2対1対1の割合で混ぜます

マガモスモークの材料

マガモのお肉

 今回はマガモの胸肉を使用します。マガモはこれからどんどん脂がのってくるらしいので次に獲るのが楽しみです。

脂のノリはまだまだこれから

ソミュール液

・水 100ml

・赤ワイン 100ml

・塩 50g

・ブラックペッパー お好み

・スパイス お好み

 ソミュール液とは、ザックリ言うと肉を塩漬けにするための液です。ただの塩水につけてもいいのですが、ワインやスパイス、野菜の皮などと一緒に漬け込むことでオシャレな味になります。実は僕もあまりよくわかっていませんゴメンナサイ。

燻製に使用するチップ

 今回使用するのはリンゴのチップです。燻製の王道と言えばサクラだと思うのですが、王道であるがゆえに使い切ってしまったので、余っていたリンゴのチップにしました。

本格派のための燻製用チップですからね!

普段はコチラのサクラチップを使用しています

作り方

 今回はどちらも燻製を行うため、同時進行で作っていきます。

1.漬け込む(カモ・シカ共通)

 まずは、鹿肉から。鹿肉は薄くスライスし、その他材料をすべて合わせた液に漬け込みます。お任せで香辛料と書いてありますが、僕はパセリを入れました。

後々判明するが厚さ5mm程度がベスト

 続いてマガモのスモークは、まずソミュール液を火にかけ沸騰させます。沸騰してしばらくしたら火を止め、ソミュール液を冷まします。

アルコールをとばすのかな?

 冷めたソミュール液にマガモの胸肉を入れしっかりと密閉します。

「おいしくな~れ」と口に出すのがポイント

 どちらも出来上がったら冷蔵庫へ。

2.裏返しながら味を馴染ませる(カモ・シカ共通)

 マガモもシカも、一日一回は表裏を変え、時々揉みこんだりしながらシカは3日間カモは2日間漬け込みます。

3.塩抜きをして乾燥させる(カモのみ)

 2日間ソミュール液に漬け込んだカモ肉は、流水に浸し3時間ほど塩抜きを行います。塩抜きを行うことで、中心部と外側の塩分濃度が均等になり味が整います。

塩抜きを忘れると大変な目にあうことは経験済み

 塩抜きがおわったら、かごに入れ乾燥させます。僕は一晩サーキュレーターの風を当てましたが、かごに入れず冷蔵庫にそのまま入れておいても十分乾かすことが出来ます。

これ一つあればホッケもカレイもなんでも干せる

4.オーブンで焼く(シカのみ)

 3日間漬け込んだ鹿肉は、網の上に重ならないように並べ180℃のオーブンで30分焼きます。網の上に目いっぱい敷き詰めたつもりでも、オーブンから出すとだいぶ縮んでいます。

焼くとだいぶ縮む

 この時点でジャーキーとしてはそれなりに美味しいのですが、今回はマガモと一緒に燻製します。

5.燻製する(カモ・シカ共通)

 いよいよ燻製です。乾燥させておいたマガモは表面にオリーブオイルを塗りフックで燻製器の中に吊り下げます。鹿肉ジャーキーはとくになにもせず、燻製器の網の上に載せておきます。今回は熱燻(火は弱火)で40分程燻製します。僕は換気扇を回しながらカセットコンロで燻製しました。

年季の入った燻製器。横開きの方が作業がしやすい

コチラは僕が初めて買った燻製器。入門用にオススメ。

6.味見して完成

 マガモの脂が滴りジュウっと音がすれば良い頃合いです。鹿肉ジャーキーとマガモを取り出しそれぞれ味見します。火の通りが悪ければもう少し温度を上げて燻製し、カモにいい感じに火が通っていれば完成です。

この脂のテカリが堪らない

いざ実食

 あれ?チーズはどこから?と思われるかもしれませんが、このチーズは市販の6Pチーズをスモークウッドで燻製したものです。スモークウッドは一度火を点けて煙を出せば、あとは適当に密封しておくだけで燻製できるのでとても楽チンですね。

まさにオシャンティ

 それでは、いただきます!

 まずはマガモのスモークから。いやぁ~、口の中に広がるマガモの香りがなんとも…なんともカモらしいです。形容するのが難しいんですよね。マガモらしさと言いますか、カモ肉の風味と言いますか、一言で表すなら「美味しい」でしょうか…。とくに美味しいのが皮目の部分で、カモ独特の脂の甘みと燻製の良い香りが絶妙にマッチしています。更にカモを燻製した後のスモーカーでチーズを燻製しているため、チーズにもほのかなカモの香りがついており、カモにチーズをのせて食べるとなんともけしからん美味しさです。

 鹿肉ジャーキーはと言いますと、シンプルにジャーキーだな。という感じです。美味しいですよ?美味しいんですが、特筆すべき点は特にないと言いますか、鹿らしさはとくになく、市販のジャーキーと大差ありません。強いて言えば、もう少し厚切りにして醤油を少な目にした方がよかったかもしれません。ブラックペッパーが効いていてものすごくお酒が進みますが、鷹の爪とかを一緒に入れても良かったかも。

 いやしかし…。ンーッ!!酒が美味い!!

まとめ

 なんにせよ、オシャンティな晩酌達成ですかね。今回はどちらも初挑戦だったので、これからどんどん改良していきたいと思います。レシピとしては完成されていると思いますが、自分好みの味付け、自分好みのアレンジを加えていくのも料理の楽しみですよね。特に、鹿肉は料理人の腕が出やすいと言いますし、料理も食レポも精進していきたいと思います。

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